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三文芝居

日々の戯言を列ねていきます。
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クリスマスのお仕事です。




黒いブーツにブラウンのタイツ、キャメル色のコーデュロイのショートパンツ。
上に纏うのは肩回りにノルディック柄があしらわれたミルクティーカラーのポンチョ。
目に鮮やかな赤いマフラーとイヤマフを付けた弥子は、目の前に屈ませたネウロに仕上げとばかりに帽子を被せてご満悦だ。
「よし、完成!」
腰に手を当てて喜んでいる弥子のその白い手を取り、手袋を嵌めるのはネウロの仕事。
ポンチョと合わせて可愛らしいシルエットのオフホワイトのミトンは指先がカバーになっているので細かいものを抓むことが出来て弥子は気に入っている。
気温の変化に鈍感なネウロには冬らしくシルバーフォックスの襟のレザーコートを着せ、ライトグレーのシルクストールを1回だけ巻きつける。
被せたのはポンポンと耳当ての垂れた生成りのニットキャップで、全体のバランスからは大きくズレているがこれだけは譲れない。
だって今日はクリスマスで、これからお仕事に出掛けるのだ。

「ヤコよ、いつも言うが何故この時期になるとこの帽子を出してくるのだ。合っていないのは流石に我が輩でも判るぞ」
「だったらネウロ、いつも言ってるけどサンタクロースなんだから帽子ぐらい我慢してよ」
「何故そこに拘るのだ」
「だってあんたの色、赤とかどこのハンサムだよっていうか赤いスーツは某ヒーローの専売特許でちょっと用意したくない」
「それなら貴様、そんなに足を見せびらかしたいならスクール水着でも着ればよかろう。どこぞのアイドルヒーローのように。体型も変わらんだろうが、ああ。貴様は胸を偽装出来んが」
「そういうのいいから!なんであんたそんなジャンク詳しいのか解んないし!それに私の格好にだってちゃんと意味があるんだから」
「ほう、言ってみろ。聴いてやる」
「あのね、みんなに幸せを配るのがサンタクロースの仕事なら、みんなのところにサンタクロースを連れて行くのが相棒のトナカイの仕事なの」
「ふむ」
「だから、私がどこへでも連れていくよ、ネウロ。みんなもあんたも幸せになるようにね!」
 


どなた様もハッピーがたくさん起こりますように!!

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紫藍夕亜
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女性
自己紹介:
最近、某様のおかげで紫藍(桃兎)夕亜が定着しつつある妄想だだ流れの管理人。

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