忍者ブログ

三文芝居

日々の戯言を列ねていきます。
[31]  [30]  [29]  [28]  [27]  [26]  [25]  [24]  [23]  [22]  [21

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ときどき小咄

助手モードのネウロは正直ちょっと苦手だ。あの何を考えているのかわからない笑顔は無垢なようでいてその実無表情だし、与えられる暴力は結構地味で(断じてMではない)リアクションに困る。何より、あんな能面みたいな笑顔のどこがいいというのか。胡散臭いだけではないか。
今だってそうだ。あいつはアリバイ確認のつもりなのだろうけど、どう見たって誘導尋問にしか見えないし。ただ引き際をわきまえているから目立った反感は買ってないけど。(それがまたちょっとムカつく!!)
不機嫌に顔を背ければ、タイミングよくぐるりとこちらを向く。こっち見ないでったら!
「どうしたのですか、先生?」
ほら、その猫なで声だって気持ち悪いったらない。
「ん…別に。考え事」
「おや、その身体と同じ貧相な頭で考え事ですか?」
あたしがどんなに気を使って応えてもこれだ。
「…あんたさぁ、そういうこと言ってるとあたしが傀儡だってバレるよ?」
溜め息と共に返せば、ずいと近付く端正な顔。馴染み深いもう一つの魔人の顔。
「愚か者が。我が輩がそんな失態を冒すと思うか」
ほら、やっぱり素の時の方がずっと気安い。隠れ蓑だとバレないように気を回して喋る必要がないから。
「だって明らかに笹塚さんとか私たちのこと疑ってるし」
あの人の観察眼は半端なく鋭いしさ。
「ダニめ。あれは疑わせることで我が輩が奴らに示しているのだ」
本当にこいつは物事を遠回しに言って。(悲しいことに)この平均以下の頭にはわかんないっていうのに。
「何をよ?」
ニタリ。三日月が嘲う。
くつくつと喉を鳴らして私の耳元に顔を寄せて。
「貴様が我が輩の所有物(モノ)であるとな」

絶叫と同時に私の思考が停止するのは、きっかり三拍あと。



ネウロの方が弥子のこと好きだと思うよ。

拍手[0回]

PR
Submit Comment
name
title
color
mail
URL
comment
password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
HN:
紫藍夕亜
性別:
女性
自己紹介:
最近、某様のおかげで紫藍(桃兎)夕亜が定着しつつある妄想だだ流れの管理人。

現在超絶不親切不定期更新中。
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
[11/07 ミリュウ]
[12/30 柳沢セイ]
[12/25 ミリュウ]
[11/13 ミリュウ]
[11/05 ミリュウ]
忍者ブログ [PR]
Template by repe