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三文芝居

日々の戯言を列ねていきます。
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発作です

・キャラ崩壊注意。
・御曹司ネウロ(15歳)×乳母ヤコ(26歳)

・ネウヤコ前提 ?×ヤコ←ネウロ
・ブツ切りです。










「っ、ネウロさま!?」
「黙れ」

突然、整えていた筈のベッドに押し倒されて、おまけにその持ち主に腹の上に馬乗りにされているこの状況を誰か説明してはくれないものかと、ヤコは思った。

「どうしたんですか?何か嫌なことでもございましたか?」
「ああ、最悪だ。頗る最悪だ」
「あら?何がそんなに坊ちゃまを悩ませるのでしょう?」

クスクスと笑いながらヤコが尋ねると、どこか幼さの抜けきらない主人は、ますますその生まれ持った美貌を歪ませた。

「坊ちゃま?」
「結婚、するのか」

腹に響く低い声で、ネウロは呟いた。

「…だって、もう遅いくらいですわ」

事実は否定の仕様がないので、ヤコは観念したように肩をすくめた。
チッ、と舌打ちと共に肩を掴むネウロの大きな手が食い込んで、ヤコの華奢な骨を軋ませた。

「った…」
「行くな」

「結婚なんてするな。ずっとここに居ろ!」

狡いと、ヤコは思う。
愛情表現と称して、虐待紛いの過剰なスキンシップを受けるのはいつだってヤコの方だというのに。
今、痛みをこらえたような顔をしているのは彼なのだ。

「ありがとうございます、坊ちゃま。あなたが居たから、私は生かして貰えました」
人並み外れた食欲を持ったヤコを養うことができなくなった両親は、街一番の商家にヤコを奉公に出した。
奉公先の脳噛家では、人に懐かない妾腹の一人息子が忌み子として葬られようとしていた。
当時13歳だったヤコは唯一ネウロが懐いた召使いとして、数えで3つのネウロの乳母の役目を負ったのだった。

「あなたのおかげで、私はとても幸せよ、ネウロ。―――私の愛しい子」

ヤコは腕を上げて大人へと成長しようとしている15歳の少年の頬を撫でる。

(―――いけません坊ちゃま。痛いのは嫌でしょう?)
(―――いたっ!痛い!ごめんなさい!偉そうなこと言ってごめんなさい!)
(―――もうっ!ワガママ言わないで)

(―――坊ちゃま)
(―――坊ちゃま)


(―――ネウロ)

「きっとあなたにも、誰よりも大切な人が現れるわ」
「ヤコが居ればいい」
「私よりももっとずっときれいであなたに相応しい人でも?」
「そんな女いらない!…どうして、どうして僕は貴様しかいらないのに!」

乱暴に押し付けられた唇は、見えない涙の味がした。



+++++

攻めが年下っていうのも悪くない。

誰とかいう苦情は受け付けませんカラー!



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紫藍夕亜
性別:
女性
自己紹介:
最近、某様のおかげで紫藍(桃兎)夕亜が定着しつつある妄想だだ流れの管理人。

現在超絶不親切不定期更新中。
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